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退院後を見守る「訪問看護」とは

少子高齢化が進み、日本社会は高齢者の割合が高まっています。一方、国は元気な患者は病院に留め置かないで、どんどん退院させて外に出そうとしています。そうなると、自分で一通りの生活はできるけれど、どこか具合が悪い、という人が頼れるのが訪問看護サービスです。今回はこのサービスの概要を見たいと思います。
公益財団法人「日本訪問看護財団」によると、訪問看護とは、看護師が自宅を訪れて病気や障害に応じた看護を行うサービスで、健康状態の悪化防止や回復に向けた手伝いをしてもらうサービスです。主治医の指示の下、病院で行うような医療処置を施す場合もあります。内容としては健康状態の観察、療養生活に関する相談と助言、リハビリテーション、点滴や注射などの医療処置などを行うということです。
受ける側は子どもでも高齢者でも構いません。病状や障害の程度に合わせてサービスを受けられます。利用したい場合は、受診中の医療機関、近くの訪問看護ステーション、地域包括支援センター、市区町村の役所の担当窓口などで相談に乗ってもらえます。

全国に1万3千事業所も!

それでは、サービスを受ける頻度や時間はどうでしょうか。これは介護保険と医療保険の場合で違いがあります。介護保険なら、ケアプランに沿って1回当たりの訪問時間が20分~1時間半です。医療保険なら通常は週3回までで、1回の訪問時間は30分から1時間半程度。頻度に関しては、本人や家族の希望を考慮して決めます。病状や障害によっては毎日になることもあるようですね。
それでは、そうした業者はどのぐらいたくさんあるのでしょうか。一般社団法人「全国訪問看護事業協会」の調査によると、全国の訪問看護ステーション数(2021年4月1日時点)は、稼働数が1万3003事業者です。2011年が5922事業所なので、10年間で2倍以上に増えています。それだけ需要が高まっているということですね。東京都内は1315事業所で、大阪府に次いで2番目に多くなっています。23区はもちろんですが、府中市の訪問看護を例えばグーグルマップで検索すると、10以上の事業所がヒットします。実は東京は地方よりも高齢化が進んでいるという統計もあり、これからも事業所は増えていきそうですね。