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木造住宅のお家が国の指定重要文化財?沖縄にある中村家住宅

長い歴史のある日本。国内にいくつ重要文化財があるかご存知でしょうか?
絵画や彫刻などの美術工芸品と建造物をあわせると1万個以上もあります。

その中で沖縄県には34個の重要文化財があるんですが、その中の1つに中村家住宅というのがあるんですね。
この中村家という住宅なんですが、一見ふつうの木造住宅の民家のようにしかみえませんが、なんと約280年も前のものらしいです。

今回は、沖縄県にある国指定重要文化財の中村家住宅について歴史や構造を説明していきます。

中村家の歴史

中村家の先祖である賀氏(がうじ)が、中城城主の護佐丸とともに、読谷からこの地に移ってきたと伝えれています。
しかし護佐丸が滅されたことにより、中村家も衰退しますが、1970年に中村家の初代が地頭職を任させることになり、当代まで続いています。

そして、1972年アメリカから日本に返還されたときに、この中村家の住宅は国指定重要文化財に指定されました。

ひんぷん(顔隠し塀)

ひんぷんと呼ばれる顔隠し塀があり、そのおかげで外からみて中村家の屋根しか見えない構造になっています。
魔よけの意味もあり、沖縄の古い建物にはよく見受けられたそうです。

柱・屋根

柱は、イヌマキやモッコクが使われており、当時は農民には使用を許されていなかったみたいです。
これを考えても中村家の人は、位がよかったと推測できます。

屋根は、今は赤瓦やシーサがありますが、明治中頃以前は竹茅葺(たけかやぶき)が使用されていました。
竹茅葺は通気性が良いですし、導水効果により雨仕舞が期待できるので沖縄の風土にはぴったりだったかもしれませんね。

また屋根を低くし、屋敷の周りを、石垣で囲い、福木を植えることで台風に備えていました。
こういう工夫もあり、年百年も現存しているんですね。

トゥングワ(台所)

台所には、かまどに火の神(ヒヌカン)が祭られています。
家の火(かまど)を司る神様で、朔日や十五日に拝むようになっていました。
ちなみに現在の沖縄の住宅では、台所の様式が昔と比べ変化してきているので、香炉を置いていることが多いみたいです。

いかがでしたか。
沖縄住宅の特色を備えており、士族や農民の形式である高倉、納屋、畜舎等もある中村家住宅。

台風が良く来る沖縄だけに、木造住宅で現在まで残っているのが奇跡みたいです。
そんな貴重な中村家住宅、200年以上前の日本の文化に触れれること間違いないので、ぜひ沖縄に行った際は訪れてみてください。